連載 8 ユーモアと笑いが心臓を守る
ストレスが心臓病を発生させる仕組みは、精神的なストレスが活性酸素を発生させ、これが血管を保護している内皮細胞に障害を与え炎症をさせると考えられています。この炎症を発見してマクロファージがやってきます。
また、活性酸素は悪玉コレステロールと呼ばれるLDLを酸化します。酸化されたLDLをマクロファージが食べて泡沫細胞になり、この細胞が動脈壁にどんどん蓄積すると血管が狭くなり、弾力が低下します。
こうして動脈硬化が起こり血圧も上がり、最終的には心臓マヒで倒れることもあります。笑いでストレスを発散させることによって心臓病のリスクを低下させていることがわかります。
笑いでNK(ナチュラルキラー)細胞活性が上がる
ストレスによって弱まった免疫系の働きを高める「笑い」の効果は近年明らかになったことです。
ユーモアと笑いによって、NK細胞の活性が60%近く高まることがわかっています。(NK細胞は、人体で自然発生するガン細胞を発見し殺傷する守護神です。)
笑いの体験後にNK細胞活性が高まり、それが12時間以上も持続することがわかってきました。
又、笑いの後にNK細胞が低下した人がいることを調べたところ、それらの全ての人はもともとNK細胞活性が通常よりも高かったことから、低下は笑いによって活性が正常値に戻ったと考えられてもいます。
普段の生活の中で「笑うこと」が身体の免疫機能を活発な状態で維持することにつながるといえるでしょう。